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ビルの外壁に掲示している片山さつき氏の看板=名古屋市熱田区

 名古屋市熱田区にある片山さつき地方創生相の著書の看板が、市条例で定める設置許可を得ないまま掲示されていたことがわかった。市によると、設置業者は20日に申請書類を提出した。

 看板は幹線道路沿いのビルの壁面にあり、片山氏の名前や写真、著書のタイトルが掲示されている。

 市の屋外広告物条例は、一定以上の大きさの屋外広告を出す場合は市の許可が必要だと定めるが、片山氏の著書の看板は広告主や設置業者から申請がなかった。市が設置業者に問い合わせたところ、20日夕に業者から申請があった。市は「正常な状態に戻った」として、条例に基づく罰則は科さない方針だ。

さいたま市にあった片山氏の著書の看板は、2016年の参院選中も設置されていたことなどから、野党が「公職選挙法が定める看板規制の違反ではないか」と追及している。片山氏の著書を紹介する看板は浜松市内にも2カ所あり、うち一つで同市の許可を得ていなかったことがわかっている。(関謙次)

片山さつき氏 「300万円」政治資金修正巡り混乱 – 「週刊文春」編集部

 10月の大臣就任以降、「週刊文春」が報じた「国税100万円口利き疑惑」を皮切りに、連日のように様々な疑惑が報じられる片山さつき地方創生担当大臣(59)。11月14日の衆院内閣委員会で片山氏は、「(収支報告書は)全てチェックした。これ以上(間違いは)ないと考えている」と述べたうえ、閣僚辞任を否定した。だが、そんな片山氏にまたしても政治資金の新疑惑が浮上した。

片山さつき地方創生担当大臣 ©共同通信社

「週刊文春」の取材によると、片山氏が代表を務める政治団体「自由民主党東京都参議院比例区第25支部」(以下、「25支部」)の政治資金収支報告書に、2014年から2016年の期間だけで少なくとも8件、約310万円の政治資金が記載されていなかった。

 たとえば2016年10月、自民党愛知県連には、パーティー代として102万円が「25支部」から支出されている。だが記載されるべき「25支部」の収支報告書では、この支出がどこにも記載されていない。同様に自民党掛川市支部、浜松支部などに支出されているはずの献金も、「25支部」の収支報告書では確認できなかった。

 

 政治資金の問題に詳しい神戸学院大学の上脇博之教授がいう。

「ここまで短期間で何度も収支報告書を訂正する国会議員など前代未聞です。今回の約310万円の不記載は、単なるミスではなく、片山氏側に何か記載できなかった別の理由があるのではないかと疑ってしまいます。『25支部』収支報告書における不記載は、政治資金規正法違反に問われる可能性があります」

 片山氏の事務所に取材を申し込んだところ、片山氏の代理人をつとめる弘中惇一郎弁護士から回答があった。

「『自民党愛知県連』に対するパーティー券の支払いは、片山さつき氏個人として支出しております。『自民党愛知県連』に確認ができましたので、2016年以前の収支報告を愛知県連の方にて現在修正中です。当方の修正はありません」

 その他の支部についても「片山さつき後援会」、資金管理団体「山桜会」の「収支報告書の支出に計上されている」との回答があった。つまり、毎年愛知県連から100万円前後のパーティー券を“自腹”で購入しており、他の支部への支出については、片山氏側の不記載ではなく、支出先の記載ミスだと主張するのだ。

 一方、自民党愛知県連の担当者はこう回答した。

「2016年のパーティーでは片山事務所の方がいきなり現金を持って来られ、『預り証』が欲しいという依頼があり、宛名なしのものを発行しました。こちらは25支部からもらったという認識でした。今回、片山氏側から本人の支払いだったと連絡があったので、領収書を新たに発行し、収支報告書を訂正しました」

 片山氏の収支報告を巡る問題は、自民党の関連団体を巻き込む形となっており、論議を呼びそうだ。

 11月21日(水)発売「週刊文春」では、政治資金の疑惑に加え、「国税口利き疑惑」の現場に立ち会った元後援会役員の爆弾証言を掲載している。

(「週刊文春」編集部/週刊文春 2018年11月29日号)